家庭の獣医学

2014年

6月

20日

熱中症

犬は、体温調整が苦手です。

特に、高齢犬、長毛種、筋肉質な犬は注意が必要です。

 

初期の症状は、呼吸回数の増加です。

症状が進むと、立ち上がれなくなり、臓器の機能不全を引き起こします。

筋肉が損傷を受けた場合、赤色尿を排出することがあります。

重度の場合は、回復が難しい場合もあります。

 

熱中症を疑ったら、動物病院に連絡しましょう。

 

☆熱中症対策

冷房を適度に使用

飲み水は多めに

散歩は、涼しい時間帯に(夕方の散歩は、アスファルトが冷えてから)

見た目も涼しいサマーカットもお勧めです

 

 

2012年

12月

06日

外耳炎

「後ろ足で、耳を掻いている」、「頭を振っている」、「床に耳をこすりつけている」、「耳が臭う」、「耳が腫れた」などと、来院される方が、多くいらっしゃいます。外耳炎では上記の症状が、よく起こります。原因には、細菌、真菌(カビ)、寄生虫、アレルギー、物理的刺激などがあります。また、耳が垂れている、耳毛が多い、耳道が狭い、耳垢の過剰分泌などが、外耳炎悪化の要因となります。ここで、治療の流れを、簡単に、ご説明します。

①耳鏡で、耳の中を直接覗きます。耳垢、寄生虫、耳毛、鼓膜の状態を確認します。

②耳垢を採取し、顕微鏡検査を行います。細菌、カビ、寄生虫の有無を確認します。

③外耳道の状態に応じた、洗浄液を耳道に入れ、外から、マッサージします。

④本人に、頭を振ってもらい、汚れた洗浄液を飛ばします。

⑤症状に応じた、点耳薬を投与します。

原因が耳ダニの場合や、炎症が重度の場合は、全身投与(スポットオン、注射、内服薬)を行う場合もあります。症状にもよりますが、通院は、週1~2回、必要になります。

 

ご自宅でのケア

人と違い、犬・猫の外耳道は、L字型に曲がっています。曲がり角を痛めやすいので、綿棒の使用は避けてください。ご自宅では、耳のシワを、濡らしたコットンで拭き取る程度が良いと思います。汚れがひどい時は、ご相談ください。

外耳炎も、他の皮膚病と同じく、治療期間が長くなる傾向があります。

症状が軽いうちに、来院されることをお薦めします。